●大陸合理論とかイギリス経験論とか聞いたことありますけど、どういった流れでそういった思想が生まれたのか歴史の流れを知りたいです。
本記事ではこのような悩みを解決していきます。
僕自身、高校では倫理を学び受験でも倫理を使いましたが、哲学の思想の流れがなかなか理解できず苦労した経験があります。
そこで、古代ギリシア哲学~近代の哲学までのざっくりとした流れをまとめたいと思います。
本記事は哲学の諸学者に向けて、古代ギリシア哲学~近代哲学までのざっくりとした流れを理解することができるようにまとめました。
本記事を参考に各論の興味がある思想について深掘りをしていけばより理解が深まるかと思います。
それでは早速始めていきます。
哲学書をオーディオブックで聴きたい方は以下の記事を参考にしてください。
Audible(オーディブル)で聴けるおすすめの哲学書10選
初期ギリシア哲学
BC9世紀~BC7世紀にかけて叙事詩人であったホメロスやヘシオドスがギリシア神話を体系づけて「イリアス」や「オデュッセイア」を記したことでギリシア神話の世界が広がった。その結果、世界は”神が作ったものだ”と考える「ミュトス(神話・伝説)の時代」が誕生した。
その後、「世界を神が作るわけがない。何か世界の根源があるはずだ!」と考える学者たちが登場した。この世界をミュトス(神話・伝説)で考えるのではなく、ロゴス(言葉)で考え、万物の根源となるもの「アルケー」を探求し始めた。探求し始めた人々=哲学者の誕生である。
それぞれの哲学者がアルケー(根源)だと考えたものは以下の通り。
●タレス・・・・・・・・水
●アナクシマンドロス・・無限
●アナクシメネス・・・・空気
●ヘラクレイトス・・・・火 「万物は流転する」
●エンペドクレス・・・・火・空気・水・土(4元素説)
●デモクリトス・・・・・アトム(原子)
●ピタゴラス・・・・・・数
●パルメニデス・・・・・「万物は変化しない、永遠不変の存在である」
ソフィスト時代
アテナイやスパルタなどのポリス連合がペルシアに勝利した後、活躍した重装歩兵たちの中には一定の資産を持つ人々が政治の実権を握るようになる。
彼らは集会で弁論を振るい、政治を動かしていく必要があった。そうして、弁論の方法を教えてくれる人=弁論術師である「ソフィスト」の需要が高まったいった。
古代ギリシアの哲学者たちとソフィスト達が理解しようとした対象は以下のように変化していった。
古代ギリシアの哲学者・・・自然や宇宙を基盤にして全体を理解しようとした
ソフィスト達・・・・・・・徹底した人間主義、相対主義の人間中心の世界
上記のように対象となるものが変わっていった。
プロタゴラス (B.C485頃-B.C.415頃)
代表的なソフィスト。「人間は万物の尺度である」という言葉が有名。
存在か非存在かはそれぞれの主観によって違ってくる。そのため、絶対的・普遍的な審理は存在しないという相対主義的な考え方(=人間中心主義)を示した。
ソクラテス (B.C.469頃-B.C.399)
キーワード
●「汝、自身を知れ」
●無知の知
●問答法(助産術)
アテナイの住人であったソクラテスはある時、デルフォイ神殿にて「ソクラテスよりも賢い者はいない」というお告げを受ける。(=デルフォイの信託)
「そんな筈はない」と思ったソクラテスは街の知恵者たちを訪ねて、問答をおこなった。その結果、自らを知恵者だと思っている人たちは物事の本質を理解しておらず、理解した気になっているだけだということが分かった。
そしてソクラテスは「知恵者は物事を知っている気になっているが、私は自分が無知だということを知っている。自分の方が無知を自覚している分、彼らよりも賢い」と考えた。(=無知の知)
ソクラテスは問答法(助産術)を使って、知恵者たちに無知の知を伝えた。その結果、権力者の反感を買い、裁判にかけられ、死刑を宣告される。脱獄も可能であったが、「悪法もまた法なり」という言葉を残し、毒杯を飲んで死んだ。
ソクラテスは著書を残さず問答を重要視した。そのため彼の考え方は弟子がまとめたものになる。
プラトン (B.C.427-B.C.347)
キーワード
●イデア論:物事には本質があり、我々が現世で見ているものは本質の模造品である。
●哲人政治:政治は「正義」を実現することであり、善のイデアによって国民を導く必要がある。そのため哲人がおうとなるか、王が哲人とならなければ実現されないと考えた。
本名は「アリストクレス」だが、彼のレスリングの先生から体格が良く肩幅が広いため、「プラトン(=広い)」と呼ばれた。80歳まで生きた。
プラトンは20歳の頃にソクラテスと出会い、彼の弟子となった。ソクラテスから教えを乞う中で政治家を目指すようになるが、28歳の時に経験したソクラテスの死がきっかとなり、政治に不信感を抱くようになった。
その後、学園「アカデメイア」を創設し教育に力を入れた。さらに多くの著作を残し、西洋哲学の源流を担った。アカデメイアはその後900年も続いた。
プラトンは”洞窟の比喩”で有名な「イデア論」を提唱した。「物事には本質があり、我々が現世で見ているものは本質の模造品である」と考えた。
つまり、全てのものは現実世界とそれを超越したイデア界の二元論で構成されていると考えた。
アリストテレス (B.C.384-B.C.322)
キーワード
●形而上学
●四原因説
●中庸
「万学の祖」と呼ばれる。哲学だけでなく、「倫理学」「政治学」「宇宙論」「自然学(物理学」など幅広く著作を残す。学問上の問題を体系的に綺麗に整理しすぎてしまったため、誰もアリストテレスの言うことを批判できず、結果、1000年以上、ヨーロッパの学問はアリストテレスの思想から逃れられなかった。
アリストテレスは17歳の時にプロトンが作った学園「アカデメイア」に入学しそこで20年間学んだ(しかも主席生徒であった)。彼はプラトンの思想を学んだが、自らの思想はプラトンとは真逆。また、マケドニアの王であるアレクサンドロス大王の家庭教師も務めた。
アレクサンドロス大王が即位した年に、「リュケイオン」と呼ばれる学校を開設した。
彼は四原因説を唱えた。四原因説は「個々のモノや生き物、人など全ての個物・個体は質量因・形相因・作用因・目的因の4つ成り立っている」という思想。
プラトンがイデア論を展開したのに対して、アリストテレスは実証的であり、経験論を大切にした。経験による結果を分析し理論化することを重視した。(3段論法)
補足|プラトンとアリストテレスの比較
ここでプラトンとアリストテレスの考え方は真逆です。ここで2人の思想の違い、設立した学園をまとめます。
プラトン | アリストテレス | |
思想 | 理想主義者 | 現実主義者 |
設立した学園 | アカデメイア | リュケイオン |
考えたこと | 本質はこの世にはなく、イデア界にある | 本質は目の前にある。観察と研究が大切である。 |
プラトンの考え方では、「世界にイデアがある」という大前提から論理が始まる(=観念論)が、アリストテレスは経験による結果を分析し、理論化することを重要視した(=経験論)。
上の絵画はラファエロの「アテネの学堂」であり、中央に立っている二人がプラトンとアリストテレスです。天空にあるイデア界を指すプラトンに対し、地(現実)を指すアリストテレスが描かれています。
ヘレニズム時代 (B.C.330-B.C.27)
アレクサンドロス大王がペルシアのアケメネス朝ペルシアを滅ぼし大帝国を築いたB.C330年~大王の死後3つに分割された帝国の最後の生き残りプトレマイオス朝エジプトをローマのアウグストゥスが滅ぼすまでをヘレニズム時代という。この時代はギリシアの文明とペルシアの文明が混ざり始めたことが特徴。
【補足】古代ギリシア人は自分たちのことを「ヘレネス」と呼んだ。ギリシア神話の神へレンの子孫の意味。そこから「ヘレニズム」という言葉が生まれた。
ヘレニズム時代ではアレクサンドロス大王によって故郷を失ったギリシア人たちが、拠り所を求めて様々なことを考えた。そしていくつかの学派が誕生した。
①懐疑派:全ての判断を停止し、ひたすら心の平安を求める。
②エピクロス派:快楽主義。開祖はエピクロス。
③ストア派:ストイックの語源。禁欲主義。開祖はゼノン。
エピクロス (B.C.341-B.C.270)
キーワード
●隠れて生きよ
●アタラクシア
アカデメイアで哲学を学ぶとともに、自然科学のデモクリトスの原子論の影響を強く受けた。
人間の生命も原子から構成される以上、死を恐れたり、不安になったリスことは無意味であると考えた。そして、感覚に基づいた穏やかな快楽(アタラクシア)を求めることが正しいと考えた。
「隠れて生きよ」というエピクロス派の信条が有名。心の平静を乱す政治や世俗に関わらず生活をすることが大切であるとした。
ゼノン (B.C.335-B.C.263)
キーワード
●禁欲主義
●ストア派
理性(ロゴス)によって感情(パトス)を制して、不動心(アパテイア)に達することが理想として、確固たる自己の確立を目指した。このことからストア派は禁欲主義と言われる。ストイックの語源。
アテナイのアゴラ(広場)に面するストア(列柱)の下で哲学を講じたことからストア派の名称が生まれた。
アテナイがローマに支配されてからはストア派の哲学はローマに伝えられ、ローマ時代には五賢帝の一人であるマルクス=アウレリウス=アントニヌスなどにも伝えられた。
中世哲学(中世神学) (5世紀~14世紀)
西ローマ帝国が崩壊した5世紀~ルネサンスが起こる14世紀までの時代を指す。この時代は神や教会が強大な力を持っていた。
この時代ではプラトンのイデア(超越的場所)に代わる超越的存在として「神」を掲げた。
中世哲学は主に、前半(~8世紀)の教父哲学と後半(9世紀~15世紀)のスコラ哲学に区分される。
アウグスティヌス (354-430)
18歳の時にマニ教に入信。マニ教は世界を光と闇に分ける善悪二元論的な教義を持つ。
その後、新プラトン主義に傾倒したアウグスティヌスは32歳の時にキリスト教に回心した。テオドシウス1世がキリスト教をローマの国教として公認した時期に活動した。
ギリシア思想とキリスト教の統合に大きく貢献した。
トマス=アクィナス (1225-1274)
アリストテレス哲学とキリスト教神学の調和を図った。
著書「神学大全」の中で、”あらゆる創造物は第一原因(創造主)たる神から発出し、究極的な目的である神に帰還する運動の只中にある”と主張した。この考え方は「神学的総合」と言われる。
神は全ての存在の原因であるが故に、神の実体は存在そのものであると考えた。そして神は以下の5つの点において「存在の原因」となっている(=神の存在証明)
①運動・変化の原因
②作動の原因
③必然性の原因
④究極性の原因
⑤事物の慈善的秩序の原因
ルネサンス・宗教改革期の思想 (14世紀~16世紀)
ルネサンスはイタリアのフィレンツェを中心に始まったギリシア,ローマの古典文化を復興しようとする運動。これにより、ギリシア,ローマの古典文化がイスラーム世界を経由して大量にヨーロッパへ流入した。
ルネサンスはフランス語で「再生」「復活・復興」を意味し、日本語では「文芸復興」と訳される。
ルネサンスについての詳細は以下記事が参考になります。
》ルネサンスはなぜイタリアで始まったのか?ルネサンスが起きた4つの理由と歴史的背景:https://kaiga.nohra.tokyo/entry/Italo-Renaissance-2
ルネサンスによって、世界の中心が神から人間に移ったことで「人間の理性」によって、機械的に自然を認識し、永遠、普遍的妥当性の真理に到達できる世界観が誕生した。
マルティン・ルター (1483-1546)
1515年、ローマ教皇レオ10世がサンピエトロ大聖堂の改築費を集めるために、贖宥状を販売し始めたことに対して、ルターは「贖宥状に対する95箇条の論題」を教会に貼り抗議した。
この抗議を皮切りに、聖職者の贅沢な暮らしや堕落に対して、教会を批判する声が市民の中に広まっていった。
カール5世はルターに教会を批判する行為をやめるよう促したが、ルターが辞めなかった。その結果、カール5世の怒りを買い、ルターは法の保護外に追放された。(=ルターを殺しても罪に問わないということ)
身の危険を感じたルターは隠れながら、聖書をラテン語からドイツ語へ翻訳した。さらに活版印刷技術を用いて大量に印刷し、聖書を市民が読めるようにした。
翻訳のおかげで、「贖宥は神のみが可能であること」と「イエスもその弟子たちも質素な生活をしていること」を知り、教会への不信感がより一層高まった。
その後、過激なルター信者によりドイツ農民戦争が発起するが、教会側に鎮められることになる。しかしこの戦争によって、ルターの思想はドイツ全土に広まった。ルターの思想はプロテスタントと呼ばれる。
カルヴァン (1509-1564)
ルターの「贖宥状に対する95箇条の論題」によって、パリでも共感する人々が現れた。その一人がカルヴァン。
カルヴァンは「予定説」を唱えた。予定説は”魂の救済を得られる人は予め神によって定められている”というもの。
この予定説によって、自分はすでに天国に行くことが決まっているのだから、現世では与えられた天職(=今の取り組んでいる職業)に一生懸命励むべきであり、その結果得られた収益は貯めて良い、と考えた。
この考え方(=カルヴァン派)は商工業者の間で広まっていった。これが資本主義の原型となる。
近代哲学|①イギリス経験論
近代哲学では、イギリス経験論と次章で説明する大陸合理論の2つの大きな流れが存在していた。
イギリス経験論では、生得観念は存在せず、経験から抽象化していくことで一般的な観念を造り上げていく。これを帰納法と呼ぶ。
ベーコン(1561-1626)
「知は力なり」という言葉を残した人。この言葉に示されてる通り、”経験”に基づき事実を導き出そうとした。
ベーコンはある事象について数多くの実験を繰り返し、共通する事実を導き出す手法である「帰納法」を用いた。この手法では人間が生きている現実の事実から本質を見出すため、そこに神が介在しない議論が可能であった。
観察や実験の重要性を説いた一方で、観察や実験には偏見や誤解といった危険性があることも考え、危険性として「4つのイドラ」を示した。
①種族のイドラ:物事を自分の都合のいいように考えたがること。
②洞窟のイドラ:個人の経験に左右されてものの見方がゆがむこと。
③市場のイドラ:周囲の噂話から、物事を誤って解釈してしまうこと。
④劇場のイドラ:権威のある人が言ったことを何の疑いもなく信じてしまうこと。
「ベーコンはシェイクスピアの本名ではないか?」という説もあります。
ジョン・ロック (1632-1704)
イギリス経験論を発展させた自由主義、民主主義の父。ベーコンの経験論を発展させつつ、ニュートンなどの自然科学を多く学んだ。
「タブラ・ラサ(=白紙)」という言葉が有名。
彼は、「生まれたときの人間は何も印象が植え付けられていなく”白紙”の状態である。教育と勉強によって人間は賢くなる。人間はいかなる生得観念も持っていない。」と考えた。
デビット・ヒューム(1711-1776)
経験論を大成した人。
無神論哲学を研究していたため、大学に職を得ることができず、政治・経済・文化などをテーマにした書籍や歴史書を書き、お金を稼いでいた。
「人間は知覚の束である」と唱えた人。人間の知覚を「印象」と「観念」の2つに分けて考えた。
近代哲学|②大陸合理論
大陸合理論はフランスで始まり、主に大陸諸国で発達した哲学である。理性の絶対性を主張し、理性によって得られた明晰判明な観念のみを真理とする。
理性によって論理的に展開される数学を学問の規範とした。
ルネ・デカルト(1596-1650)
キーワード
●我思う、ゆえに我あり
●心身二元論
●近代哲学の父
「我思う、ゆえに我あり」で有名。フランスに生まれ、近代哲学の父と呼ばれている。
「すべてを疑った結果、残ったものが真実である」とする方法的懐疑という手法を用いた。
また、機械論を唱えた。これにより、機械が動くのと同様に、人間や自然も神が作った精妙な機会であると考えた。
二元論の考え方である「心身二元論」を唱えた。人間には身体とは別に「精神」が宿っていると考え、脳の中にある松果腺という器官があり、それが身体と精神を繋いでいると考えた。
スピノザ(1632-1677)
キーワード
●神即自然
●一元論
オランダ出身の哲学者であり、「神に酔える人」と言われた。
「神即自然」という汎神論(事物の全てが神であるという考え)を唱えた。神は現実の事物の中に内在しており、事物は全て神が姿を変えて現れた別様態であると考えた。
ライプニッツ(1646-1716)
キーワード
●モナド
●多元論
ドイツのライプツィヒで生まれた。
この世の全てのものは「モナド」と呼ばれる物体によって構成されるとする「モナドロジー(単子論)」を唱えた。
ライプニッツは、このモナドは全知全能の神から作られ、世界のあらゆる物質に宿っていると考えた。
補足|イギリス経験論と大陸合理論の比較
イギリス経験論 | 大陸合理論 | |
思想家 | ベーコン,ロック,バークリー,ヒューム | デカルト,スピノザ,ライプニッツ |
証明方法 | 帰納法 | 演繹法 |
生得観念 | 生得観念を否定。観念(理性)は全て経験から形成される。 | 観念(理性)は感覚から与えられる他に、生まれつき備わっている(=生得観念) |
近代哲学|③合理論と経験論の統合
フランスを中心とした大陸では、合理論が、デカルト⇒スピノザ⇒ライプニッツと発展していった一方で、イギリスでは経験論がベーコン⇒ロック⇒ヒュームと続いていった。
そして、この大陸合理論とイギリス経験論という2つの大きな流れを統合しようとする動きが起こった。
イマヌエル・カント (1724-1804)
大陸合理論とイギリス経験論を統一した哲学者。
ケーニヒスベルクという東プロイセン(ドイツ)の国際都市(現在はロシア)に生まれた。
カントは3つの代表的な批判書「純粋理性批判」「実践理性批判」「判断力批判」を記した。そのためカントの思想は「批判哲学」と呼ばれる。
ヘーゲル (1770-1831)
キーワード
●弁証法
カント哲学を検証したどいつ観念論哲学者の一人
「全ての有限なもの、永遠不変ではない存在は、その内部に相容れない矛盾を抱えている。この矛盾はテーゼ(正)とアンチテーゼ(反)によって構成される。この矛盾は対立を起こし、テーゼとアンチテーゼが合わさって新たな段階の存在であるジンテーゼ(正反合)になる。そしてこのジンテーゼもまた、新しいテーゼとアンチテーゼを内包している」と考えた。そして、弁証法の理論を展開し、新たな檀家に到達することを「止揚(アウフヘーベン)」と呼んだ。
近代哲学|④ヘーゲル以降の哲学
セーレン・キルケゴール (1813-1855)
キーワード
●実存主義
●死に至る病
著書「死に至る病」の中で言っている死に至る病とは、「自己が自己である責任を放棄してしまう病であり、絶望の事である」とした。
キルケゴールは自己を失うことは肉体的な生命が無くなること恐ろしいことだと考えた。
そして、死に至る絶望を3つのタイプに分けた。
①自己の本質を知らない絶望
②本来的な自己になろうとしない絶望
③非本来的な自己になろうとする絶望
カール・マルクス (1818-1883)
共産主義に対して大きな影響を与えた人物。著書「資本論」が有名。
フリードリヒ。エンゲルスと共同で共産主義の思想と革命の主張を続けた。
とんでもない浪費家としても有名であり、常に両親からの仕送りを要求したりしていた。
参考文献
参考文献を紹介します。どれもおすすめの作品なので興味があるものは読んでみてください。
①哲学マップ (ちくま新書)
古代ギリシア哲学~近代哲学までの流れをざっくりと理解するのには本書が最適。要点が良くまとめれており分かりやすい。
タイトル「哲学マップ」の通り、図解が登場するので視覚的に思想が理解できる。
②エピソードで読む西洋哲学史
デカルト以降の哲学者について詳しく書かれており、とても面白い。タイトルの通り、思想家の「エピソード」が描かれているため、堅苦しくなく読める。
あまり諸学者向けの他の書籍では登場する機会が少ないフランス啓蒙思想家のディドロやダランベールなども登場するので嬉しい。
③宗教と哲学全史
哲学と宗教の流れが非常によくまとめられていてとても面白い。
古代ギリシア哲学~近代哲学までの流れを理解するのは本書がマジで一番良い。
分厚くて読むごたえがあるので、諸学者の人は読むのが大変かもしれないがそれでもとても面白い。
読書が苦手な人はオーディオブックで読むというのもアリ。
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④世界十五大哲学
15人の著名な哲学者(西洋、東洋)の思想を詳しく紹介してくれている。
本書で登場する西洋哲学者は、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、トマス・アクィナス、デカルト、ロック、ディドロ、カント、ヘーゲル、キルケゴール、マルクス(とエンゲルス)、チェルヌィシェフスキー、デューイ、サルトル
哲学史を体系的に理解するのには不向きだが、それぞれの思想や時代背景を詳しく理解するには最適。
他の書籍で学んだあとに読むととても面白い。
⑤武器になる哲学
学んだ哲学が実生活や仕事でどのように活かすことができるか、を解説してくれている。
「哲学って学んで何になるの?」という疑問を抱えた人に非常におすすめ。
哲学を少し学んでから読むととても面白い。
一度度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書
哲学書とは少し違いますが、、。哲学を理解するためにはその時代の出来事を理解するのが大切。
本書はざっくりと世界史を学ぶことができるので、本書を土台にして哲学を学ぶとより理解が高まりますよ。
また、同様のシリーズで「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書【宗教編】」も非常に面白いですよ。
哲学書は堅苦しくてどうも読むのが苦手…という方へ
「哲学書はどうしても堅苦しくて読むが苦手…」という方はオーディオブックがオススメですよ。
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また、オーディオブックについて詳しく知りたい方は以下の記事にまとめていますので是非ご覧ください。
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古代ギリシア哲学~近代哲学までを簡単にまとめてみました。
本記事が少しでも参考になると幸いです。